私には、子供のころすごく可愛がってもらった祖母がいました。元々私の実家は地域の商店街の中でお総菜屋を営んでおり、父も母も一日中そちらに掛かりきりになってしまうことが多かったのですが、両親が忙しい分だけ祖父母が私と妹をしっかりと育ててくれたのです。

例えば、小学校で授業参観はその機会がけっこう頻繁にありましたが、10回あればその内の7回は祖母が私を見に来てくれていたのを覚えています。また毎日学校から帰って私と妹の話を色々と聞いてくれたのも、祖母か祖父のどちらかでした。
こういう家庭環境でしたので、当然私たち姉妹はいわゆる「おばあちゃん子」や「おじいちゃん子」になりました。どちらかと言えば私は祖母に、妹は祖父により懐いていました。

私が高校の2年になるころ、祖父母は相次いで他界してしまいましたが、それまでに私たちに注いでくれた愛情は決して忘れることはありません。また後で知ったことですが、祖母は「私がお嫁入りする時用に」と、嫁入り道具に大きな食器棚を用意してくれていたのです。
この棚は、祖母の願い通りに私が嫁いだ先でもずっと役立ってくれていたのですが、つい先日、ふとした拍子でそのガラス扉部分だけが割れてしまったのです。
何とかこの食器棚のガラス扉だけの交換をしたいと考えていますが、どうも職人さん曰く規格が合うガラスがあるか分からないとのこと。何とか祖母のくれたこの食器棚、修理できればと考えている私です。